一般財団法人の機関
一般財団法人には、評議員、評議員会、理事、理事会及び監事を必ず置かなければなりません。
また、定款の定めによって、会計監査人を置くことができます。(大規模一般財団法人(貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般財団法人をいいます。)は、会計監査人を置かなければなりません。)
一般財団法人の機関設計は次の2通りとなります。
- 評議員+評議員会+理事+理事会+監事
- 評議員+評議員会+理事+理事会+監事+会計監査人
なお、設立時理事及び設立時評議員は3人以上でなければなりません。
評議員・評議員会とは?
一般財団法人には社員がいないため、一般社団法人のように意思決定機関たる社員総会がありません。
代わりに、評議員会が一般社団法人における社員総会の役目を果たし、理事会の選任・解任や計算書類の承認、定款変更など、法律・定款で定める事項の意思決定を行います。
これに対し理事会は、業務執行の決定や代表理事の選定・解職を行う権限を持っています。
評議員会は理事会のお目付役であり、理事会で評議員の選任・解任を決定することはできない一方で、評議員会の権限が強くなり過ぎないよう、評議員会の決議事項は法律と定款で定める事項に限定されています。
一般財団法人の評議員は、一般社団法人の社員的立場ではありますが、社員と違って評議員には任期があります。
退任の際はもちろんのこと、評議員を続けるにしても最低4年に1度は重任の登記が必要になり、手続きを怠ると登記懈怠で過料の対象になりますのでご注意下さい。
一般財団法人の役員任期まとめ
- 評議員・・・4年
- 理事・・・2年
- 監事・・・4年
トリッキーですが、評議員は6年まで任期を伸ばすことが出来ますが、理事・監事は任期を伸ばすことは出来ません。(監事は定款によって2年に期間短縮をすることが可能です。)
つまり、それぞれの任期をマックスまで伸ばす場合は、
- 評議員・・・6年
- 理事・・・2年
- 監事・・・4年
となります。
いずれにしても、理事の任期が2年である以上、2年に1回は必ず役員重任の登記が必要になるということです。
- 設立から2年後・・・理事の重任
- 設立から4年後・・・理事+監事の重任
- 設立から6年後・・・理事+監事+評議員の重任
- 設立から8年後・・・理事+監事の重任
- 設立から10年後・・・理事の重任
- 設立から12年後・・・理事+監事+評議員の重任
一般財団法人を10年間運営した場合に発生する登記費用の合計は登録免許税や専門家報酬を考えると40万円~50万円程度かかりますが、こちらのキットをご利用頂ければ登録免許税をいれても10万円程度で済むことになります。